白票を入れる意義〜若者は白票でもいいから入れようよ!〜

 続・選挙には行かないで、白票を入れる意義がわからないという記述がありました。

あと「白票でいいから投票しろ」っていう話はもっと意味わかんないです。それによって自分がすっきりするっていう以外に何かいいことあるんだっけ?

 私は白票であっても入れるべきだと思います。特に若年層は白票でもいいから入れなければと思います。

  • 白票の意味
     白票には一般に「指示する政党や候補者がいないので、いずれの候補者・政党にも票を入れないことを意思表示する」という意味があります。この意思表示をしたからといって、"その選挙において"結果には何の影響も与えません*1
  • 白票を投じることと投票しないことの違い
     白票を投じても"その選挙において"結果に影響を与えないのであれば、投票せずに家でダラダラすごせばいいじゃないかと思いますが、そうではありません。
     投票しないことの意味は「投票した人たちの結果に任せるよ」という意味になります。白票は「どれも納得いかない!」と問題提起をしていることを表し、一つの政治行動として捉えられ、"投票率"にカウントされます。それに対して投票しないことは「自分の意思はない、みんなで決めておいてくれ」と意思決定への関与を放棄することになり、当然ながら"投票率"にはカウントされません。では投票率にカウントされるととういういいことがあるのでしょうか?
  • 投票率の高さは影響力の証
     ではなぜ白票でいいから入れないといけないのか?そしてなぜ、若者ほど白票でもいいからとにかく投票しなければならないのか?
     先ほど書いたように白票は投票数にカウントされます。ではここで第44回衆議院議員総選挙における年齢別投票率を見てみると20〜24歳の投票率が43.28%(全体の投票数に対して4.5%のシェア)と最低なのに対して、65〜69歳の投票率は83.69(全体の投票数に対して8.7%のシェア)と倍近い投票率で倍近い投票数となっています*2
     こうなってしまうと、政治家から観れば「若者達は選挙・政治に興味がないな。じゃぁ相対的に投票数が多い高齢者の言うことを聞けば票が稼げるな」と考えてしまうのも自然です。その結果として、年金問題をはじめとする社会保障分野にばっかりお金をかけて、議論に時間を費やすことになります。その結果として若者は見過ごされてしまうのです。
     でもそんな政治家が悪いかというと、そうでもない。だって選挙こそが民意であり、その民意に影響を与えることを放棄しているのは若者自身だからだ。政治に関わる方法は選挙だけではない。例えばブログで政治評を書いたり、政治家に直接訴えかけるのもいい。でもそれで政治家が若者のためを思った考えを持って高齢者と戦おうとしても、選挙で落ちれば政治家はただの人。落ちてしまえば何もできない。だから若者は投票をして影響力を上げなければならないし、影響力を感じて若者よりの考えを持った政治家を当選させなければならない。

 というわけで、いくら選挙なんか何に入れても一緒とか興味が無いと言っても、投票をしなければ政治家は何も考えてくれないのです。選挙は例え白票であろうとも投票をすべきである。もちろんできれば自分の考えとあう候補者・政党に投票をするんだ!考えが合うのがないなら白票でもいい。白票を投じれば年代別の投票者数にカウントされる*3。最悪、「政治なんてわからない。適当に入れるのも嫌だしどうしよう?」って人はとりあえず白票入れとけ!"考えが合わないから白票"と"訳わからない白票"の差はわからないんだから!(笑)それでも入れておけば政治家は若者のことを考える。別に高齢者をないがしろにしろと言っているのではない若者"も"きちんと考えてくれということだ。

*1:ただし、白票等の無効票が多すぎて、最多得票者が必要な得票率を稼げなかった場合に、その選挙が無効になる等の形で影響を与えることはあります

*2:ちなみに投票数がもっとも多いのは55〜59歳の79.38%の投票率、11.5%のシェア

*3:本当は年代別の白票数もあればなお効果があるのだけれども、どうやらなさそう?