「ミッドナイト・クロス」 1981年 アメリカ

B001EI5MJQミッドナイト・クロス [DVD]
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2008-10-24

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 さて、今回紹介する映画は「ミッドナイト・クロス」。ちょうどAmazonアソシエイトに出てますが、このDVDは999円だったんです!ビデオですでに大好きな映画だったんですが、いつもツタヤでDVDの安売りコーナーを探すこと数ヶ月、なんとこの「ミッドナイト・クロス」があるじゃないですか!見つけた瞬間思わず僕は「うぉおぉ!」と叫んでしまいました。しかもそのときお金が無かったので彼女に1000円借りてまで買いました("1000円すら持ってないの!?何しにデートに来てんのよ!?"と怒られたのは言うまでも無い…)。
 この映画の主演はジョン・トラボルタです!前回「25時」でエドワード・ノートンを褒めちぎっていましたが、僕が一番好きなのはトラボルタです。なんせトラボルタはかっこいい!トラボルタは昔から好きでしたが、はまってしまったのは「パルプ・フィクション [DVD]」でトラボルタを観たときでした。あのツイストダンス!ツイストなんてオッサンのダンスと思ってたのに、あんなにセクシーにかっこよく踊れるなんて…それ以来トラボルタファンです。
 さて、その「パルプ・フィクション」ですが、監督はご存知クエンティン・タランティーノです。タランティーノが当時低迷期だったトラボルタを「パルプ・フィクション」に起用した理由は、この「ミッドナイト・クロス」でのトラボルタの見事な演技を観た時だそうです。そしてトラボルタは「パルプ・フィクション」でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、再びスターダムに上り詰めることになります。
 トラボルタファンの僕が、それを聞いては観ないわけにはいかないですよね。でパッケージを取ってみると、監督がブライアン・デ・パルマじゃないですか!僕はこの監督がまた好きで、僕は「ゴッドファーザー」よりも「スカーフェイス」の方が好きだし(まぁ、同じアル・パチーノでギャング物といっても全然別物ですが…)、「キャリー<特別編> [DVD]」も好きだし(これにトラボルタがちょっと出てるんだよなー)、「スネーク・アイズ [DVD]」も好きです!そして、いくらヒッチコックが好きとは言え殺しのドレス [DVD]」でのあのパクりっぷり!その根性まで含めて好きです(笑)
 ナンシー・アレン(デ・パルマとはこの頃夫婦だった)*1も出てるし、トラボルタの役どころが"B級ホラーの音響担当"ってとことか、とにかく僕のツボにはまりまくりのこの映画!トラボルタファンは必見ですよ!

 あらすじ 
 B級ホラー映画の音響担当のジャック(ジョン・トラボルタ)は、夜中に映画用の音録りのために近くの池に行く。カエルやフクロウや風の音を録るうちに、交通事故を目撃する。ジャックは池に落ちた車からサリー(ナンシー・アレン)を助け出す。病院へと付き添ったジャックは、サリーといっしょに乗っていて、死んでしまった男が次期大統領候補だと知る。しかし、その側近に"このことは忘れろ"と言われる。
 ジャックは帰ってからテレビを見ると、マニー(デニス・フランツ)という男が、たまたま事故の映像を撮っていたというニュースを見る。その映像と、自分の録った音声を合わせると、この事故は事故ではなく仕組まれた暗殺だったと確信する!
 そんな2人に暗殺者の魔の手が潜んでくる…

 <ここからネタバレ!!>
 この映画がB級テイストな映画と言うこともあって、俳優から監督まで個性がみっちりと詰まった感じがしますね!もうツボにハマリまくり!
 しょっぱなから、観る者の心を鷲づかみですね!B級ホラーでは定番のエッチなシーン。しかもタイトルが"狂乱の女子学生”って(笑) そしてシャワーでの殺人(サイコが影響?)!しかしその悲鳴が情けないこと…僕も思わず"ズリ!"とコケました。しかし、このシーンがラストの超重要な複線になるなんて思いもしなかったですね。
 本当にこの映画はデ・パルマ節炸裂の映画です。トラボルタの役柄もそうだし、画面2分割や、雑誌から切り抜いた写真と音声の合成のシーン、盗聴のシーン、そしてラストの花火のシーンと機械オタクぶりがよーーくわかります。
 僕はそんな感じでデ・パルマの世界にどっぷりと引き込まれましたね。そして、もう、ラストの花火でのシーンがたまらなく好きです。あんなに悲しいシーンなのにあんなにきれいなシーン。こんなにキレイなシーンはなかなか無いんじゃないですか?デ・パルマは本当にキレイなシーンを撮りますね。"カメラ動かしすぎ"とか"映像だけ"とか言う人もいるみたいですが、僕は好き!「スカーフェイス」でパチーノがボスになったときの見た飛行船が浮かぶあの青い空とか、キレイなシーンではないけど、「スネークアイズ」での最初のノンストップシーンとか大好きです。
 とまぁそれましたが、そんなキレイなシーンを見せられて、次のシーンですよ。なんと最後の断末魔を映画に使ってしまう。僕はこのシーンにかつて無い衝撃を受けましたね!"やられたー!"って感じですよ!"こんところで最初のシーンとつながるとは”ってのと、"悲しい"ってのと、"すさまじいな"ってのと、もう頭がぐちゃぐちゃになっちゃいましたね!このラストを"悪趣味"と言って嫌う人もいるそうです。まぁ気持ちがわからないでもないですが、僕は好きです。特にこのときにトラボルタの悲しそうが顔が良かったです。もしかしたらトラボルタじゃなければ、僕もそう思ったかもしれませんね。

*1:「ロボ・コップ」、「キャリー」など