「炎のメモリアル」 2004年 アメリカ 

 消防士モノで最初に浮かぶものとしてはやはり「バックドラフト [DVD]」だろう。俺の友人で「バックドラフト」を観て消防士をめざし、そして実際に消防士になったやつもいる。そして、本作「炎のメモリアル」も消防士をテーマにした作品である。
 主演はリバー・フェニックスの弟、ホアキン・フェニックスで、その上司役として俺の大好きなジョン・トラボルタが出演している。もちろんジョン・トラボルタが出演しているから本作品を観た。
 本作は主演のホアキン・フェニックスが火災現場でピンチに陥るシーンと、そのホアキンが新米として消防隊委員に入ってからのシーンを交互に見せるスタイルとなっている。あまりにピンチなシーンと、平凡ながら平和で幸せな家庭を築いていくシーンが交互に見せられることで、双方が効果的に盛り上がる仕掛けとなっているのだ。
<ここからネタバレの可能性あり!!>
 しかし…なんて救われない話なんだ。この映画は期待していた以上にいい作品だと思う。すこしテンポが悪いところもあったが、平凡すぎるけど、だからこそ幸せを感じられる家庭を観ていて本当にいいなぁと思っていたが、このラストですべてがこっぱみじんにくだけちった感じがする。
 デニスを失い、トミーも一生ものの傷をおい…だからこそジャックは幸せになりきらなければ、ほんの一握りの人間しか五体満足にすごせないのかと感じてしまう。不幸が続いているからこそ、ジャックには幸せな人生を送るラストにしてほしかったなと。奥さんがあまりに不憫すぎるじゃないかと。
 バッド・エンドが大好きな俺だけど、このラストはへこんでしまったなぁ。だから、あまりこの映画は好きではない…あぁ、面白かったんだけどなー。