TOKYO GAITAME SHOW 2008
今日は有楽町の国際フォーラムにてTOKYO GAITME SHOW 2008 「グローバル経済への投資海図(マップ)」に行ってきました。
参加費無料で、なんと竹中平蔵の講演が聞けるのです!FXをやろうと外為.comを見てたら、偶然見つけてしまいまして、これは行かなければと申し込んだら倍率2倍以上なのにあたってしまいました。ラッキー。
しかも抽選で本があたるのだが、隣の隣のおじいさんが私のFXバイブルを当てていた。おじいさんが俺の隣のオバサンに「いる?」と聞くと、オバサンは「いいえ」と、するとおじいさんは俺を見て(そして俺はその状況をガン見していた(笑))、「いる?」と、もちろん俺は「いる!」と答えた。抽選の中で2番目に欲しかったものだから!ラッキー。(ちなみに一位は竹中平蔵?の奴)
メモを取ったので簡単に書いておく。自分用なので、意味不明でも文句言わないで(笑)
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第1部:竹中平蔵 「米国発金融危機と日本経済再生のシナリオ」
■<世界から見た日本>
- 韓国では新しい大統領のイ・ミョンバクが"小泉流の改革"をしようとしている。
- ヨーロッパでは温暖化問題で先行されている。
- 日本の省エネ技術は世界で最も進んでいるのに、まったく活かされていない。
- 日本の省エネ技術は、欧米の半分、インド・中国の9分の1である。もし日本の技術を世界に浸透させれば、それだけで、世界の二酸化炭素排出量は67%もカットできるのだ。
- アメリカでは大統領選挙とサブプライム問題が話題の中心
- サブプライム問題では今3パターンの推測がされている。
- 第一は悲観的な予測(2期以上のマイナス成長?)、第2は中間でV時回復、第3は成長率がスローダウンする程度の影響、しかし長引く。
- 大方は第1と第3のシナリオが優勢。
- ダボス会議で集まったエコノミストたちの分析では、政策ミスとマーケットの過剰反応という意見が最も多かった(金融危機が直接の原因というものではなく。もちろん金融危機があってのことだが、それが純粋に株価等に反映されているのではなく、それ以上に政策ミスとマーケットの過剰反応が加わっているということ)
- ライスはこの状況をタービュランスと表現("混乱に惑わされず慎重に"という意味と、"いつか晴れる。晴れたときのポジションがむしろ大事")
- タービュランスが晴れたときに株価がどうなっているか、為替がどうなっているかに注目しなければならない。
- シティは3兆円も損失を出した、しかしシティの資産は14兆円あったし、3ヶ月で資本増強に向かった。それに対して日本は資本増強までに12年かかった。だからアメリカにとって、日本がかつて味わった状況ですねというと心外だそうだ。(yasyas個人意見:よくアメリカのエコノミストは日本の失われた10年に対して非常によく研究をしたということを聞いたことがある。それをまさに実行に移しているんだろうなと。それに対して日本は自国のことなのになんも総括していない。恥ずかしいことだ)
- 第一は悲観的な予測(2期以上のマイナス成長?)、第2は中間でV時回復、第3は成長率がスローダウンする程度の影響、しかし長引く。
■<日本経済>
- 1980年代は4.5%成長(18年でGDP2倍)、1990年代は1%成長(失われた十年、70年でGDP2倍)、2000前半は2%成長しかし今は…
- サブプライム問題では日本は直接的な被害はない。しかしアメリカは株価が6%上がったのに、日本は11%下がった(yasyas個人意見:アメリカの6%成長って本当?6%マイナスでは?)、これは日本はサブプライム問題意外で問題があるからに他ならない。
- 2005年は日本は40%も株価が上昇した。それに対して2007年は11%減。これは日本経済・政治に改革路線が見えなくなったからに他ならない。
- 円高圧力はこれからもしばらく続く
- 外貨準備高にしめる円の割合は以前7%だったが、今3%程度、しかしまた割合を増やそうとしている国が増えている→したがって、円が買われるので円高に振れる可能性が高い。
- コンプライアンス不況
- 生活を守るための規制自体はいいこと、だけど規制はコストだから効果とコストを鑑みて実施しないと!不動産業界での建築法による不況は官製不況である。
- 韓国と日本のこの姿勢のGAPを考えなければ。
- 福田総理は今年に入ってからよくなっている。重要な発言も行っている。
- 日銀総裁が決められない。
- 人事は権者(内閣)が決めればよい。ただし、現在のルールで両議院で決議しなければならないが。
- 同意を求めるなら、目標(クライテリア)を示す必要がある。福井総裁から代えるということは目標が変わったということでは?目標が変わらないなら福井でいい。"デフレを克服しろ"でもなんでも目標を与え、それにあう人材を提示すべきだ。
- 民主党は賢者じゃないから対案を出す必要はない。しかし、否決するなら、明確な理由を示せ。"金融と財政の分離"なんての意味不明。理由になっていない(yasyas個人意見:激しく同意)
- 人事は権者(内閣)が決めればよい。ただし、現在のルールで両議院で決議しなければならないが。
■<最後に>
- グローバル化で世界で政策競争が起こっている。
- その中で日本で適用すると効果がありそうな施策はどんどん取り入れるべき
- 政策的アジェンダの作成
- 小泉時代に2%成長は達成し、安部の時には3%成長を目指すべきと提言したが、安部はできなかった。しかしアメリカは現実に達成していたので実現不可能ではないはず。
- もし、竹中がアジェンダを作るとしたら
- 福沢諭吉 国を支えて国を頼らずをお勧めする。「一個人の独立なくして、一国の独立なし」。福沢諭吉を当時の日本人の10%が読んだ。福沢諭吉もさることながら、当時の日本人に驚く。それに比べて今の日本人はすぐに国のせいにする。それではダメだ。個人個人が独立しなければ(yasyas個人意見:激しく同意。今の日本人はおかしい。一度痛い目にあわなければ目が覚めないのかと思う)
- 上記の政策は反対意見も多いだろう。しかし、国を2分するような施策を提示して大いに議論すべき。
- 安部は長期政権を目指したから、誰も興味を無くして、その性で相対的にスキャンダルが大きく上げられてぽしゃった。
- 小泉は短期政権でもよくて、大胆な政策を出したら長期政権になった(笑)
- 指導者民主主義。指導者(首相)が大胆な施策を提示し、民主主義(選挙)によって可決されるべきなのだ。その施策の提示がアジェンダなのだ。
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とまぁ中身の濃いこと。途中に適度に笑いも取りつつあっというまの1時間だった。濃すぎて第2部とか第3部とかどうでもいいや(笑)でも、「一個人の独立無くして、一国の独立はなし」は真理だと思う。今の日本は病んでるよ。どうでもいいことばっかでもめてる。そして個人がそんなどうでもいい話題ばっかりに興味を持っている、耐震偽装とか賞味期限切れとか大事だけど、もっと語るべきことがあるよね?って感じ。これは福沢諭吉の時代の日本人からすれば民度が低くなっている気がする。もっと国を考えて、そうすればきっと自分がどうすべきかを知るはずだ。今の日本人には先進国特有というか油断しすぎ、危機感がない。本当に今の生活でいいのか?大臣が「日本は一流ではない」なんて平気で言っている現状でいいのか?一度痛い目にあわなければ目が覚めないのならそうするしかない。
具体的には衆議院を解散して、民主党に一度与党を明け渡せばいいのさ。このまま衆議院で自民党が3分の2を保持も民主党はグタグタできもしないし、意味不明な理由で政局的に自民党をいたぶるだけ。それでは日本は本当にだめになる。だから民主党に一度与党を譲って、いかに今の民主党の主張はクソにもならない愚策であることを示した後に、再度解散→自民の与党復活である。そうすればいくら参議院で民主が過半数をとっていたって、今のようなゆがんだ形のねじれ国会にはならないはずだ。またやったらそれは民主党の死を意味するからだ。菅の時代の民主なら評価できたが小沢は信用できない。あいつは政治家ではなく政治屋だと思う。
江戸時代の国民なんて情報もないし、国なんて概念もなかったんだ。そんな彼らが立った数十年で国を一人ひとりが真剣に考えるぐらいまでいったんだ。今の日本人もそれぐらいの危機感を持たなければと改めて感じた。皆さん、とりあえず司馬遼太郎を読もう(そんな結論かよ(笑))