「フェノミナン」 1996年 アメリカ
- 出版社/メーカー: ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
- 発売日: 2006/04/19
- メディア: DVD
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この映画はトラボルタの一番いいところが惜しみなく発揮されている映画です。トラボルタのいいところってのは、素朴で純粋な役柄が似合うところ。ちょっと間抜けそうで、でもやさしい、そんな役柄を演じたときのトラボルタは本当にいい。
設定は突飛ではあるけれど、伝えたいメッセージは普遍的。その突飛な設定で観客は引き込まれ、そしてラストにうまく繋げているいい映画だ。
トラボルタだけではなく、脇役ででているフォレスト・ウィティカーも大好きだし、ロバート・デュバルもいい味出しているし、挿入歌のクリプトンの「Change the world」もめちゃめちゃマッチしている。普通こんなに有名な曲を流すと浮いてしまうものだが、自然に入ってくる。
全体的にとてもまとまった、本当にいい映画だと思う。
あらすじ
ジョージ(ジョン・トラボルタ)はアメリカの田舎町で自動車整備の店を経営している。37歳の誕生日に街の人たちにバーで祝ってもらっていた夜、空から光が落ちてきてジョージに命中する。
その日から、ジョージは天才に生まれ変わり、むさぼるように本を読み、貪欲に知識を吸収していく。ある日、ドクター(ロバート・デュバル)はポルトガル語しかしゃべれない急患の治療をしなければならなくなり、以前にジョージの不思議な力を相談されていたことから、ジョージを連れてきてくれと周りの人に頼んだ。「ここにくるまでの間にポルトガル語の本を読んできてくれ」というメッセージを添えて。
街の人たちは何をバカなことをと思ったが、ジョージはなんと本当に車で来るまでの20分間でポルトガル語をマスターしてしまう。
しかし、ジョージのあまりの力に街の人々は恐れを抱き、ジョージは孤独になってしまう。
そんなジョージに対して、ずっとジョージが好きだったレイスだけは分け隔てなく接してくれるが…
<ここからネタバレの可能性あり!!>
本当にね、突拍子もない設定ですよね(笑)でもこれが本当にUFOやら神やらだとしらけるけど、一応脳の腫瘍ということがわかり、僕の中では腑に落ちた(笑)まだありえるかなと、いやもちろん現実にはありえないが、映画の設定としては納得いくオチだった。
ジョージは本当に素朴な人間で、ただただみんなに役立てられればという一身なのだ。でも街の人はそれを理解できない。もっともいきなりあんな光景を見せ付けられたら仕方がないが。
この映画で一番好きなシーンはドクが酒場で切れるシーンかなぁ。ドクはジョージのよき理解者であり、ジョージの父親代わりである。だからこそ誰よりもジョージを心配して、いわれのない中傷に耐えられず、ぶちまける。このシーンのロバート・デュバルの鬼気迫る演技はすばらしいと思う。
いやー、しかし面白い。クソでかい野菜を作ったり、メタンガスで動く車を作ったりと、くだらないアイデアが浮かぶ原作者もいい(笑)
ハートウォーミングでちょっと切ない。いい映画だなぁ。