「デューン/砂の惑星」 1984年 アメリカ

デューン/砂の惑星 劇場公開版<ニュープリント・スクイーズ> [DVD]

　鬼才・奇才のデヴィッド・リンチが作ったSF作品である。ストーリーは壮大な予感を感じさせるのだが、なんせ2時間で語れるような設定ではなく、何となく端折って映像かしたような印象を受ける。すげぇもったいない感じ。細かい設定を自然に紹介するエピソードを挟むだけの時間があれば、ものすごく面白かったろうに。
　これはガンダムのテレビシリーズを見てると時間がもったいないと、劇場版3本ですべてを理解しようとして失敗した過去とすごく似た感覚を覚えた（笑）あらゆるストーリーにはそれを語るのに必要最小限な長さがあるものです。長いと冗長になり、短いと感情移入できず理解できない。
　しかし、映像だけでも見る価値はある。そこはさすがデヴィッド・リンチ。相変わらずのグロテスクさですな。イレイザー・ヘッドのあの恐怖の赤ちゃんを思い出す。しかしその一方で、皇帝の居城なんかのキレイさも半端ない。このコントラストはすばらしい。
　デヴィッド・リンチ作品はイレイザー・ヘッドやエレファント・マンみたいにすばらしい作品も多い（イレイザー・ヘッドは恐いので二度と見たくないがwww）。その一方で、丸ホランド・ドライブの様に全くの理解不能な映画もある（リンチさん！カルトすぎます！）。まさに鬼才・奇才の人である。