「ご冗談でしょう、ファインマンさん」
- 作者: リチャード P.ファインマン,Richard P. Feynman,大貫昌子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/01/14
- メディア: 文庫
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理論物理学者や数学者らしい、ユーモアと好奇心にあふれていて、そして大学教授らしく(?)一風変わったユニークな科学者、それがファインマンだ。
そのファインマンが幼少の頃に電気にはまってラジオを修理し、いちいち自分でやった方が楽なのに、がんばって装置を作って楽をするというある意味矛盾だけど(ギャンブラーが数学の確立を必死に勉強するみたいな)、理系の俺にとっては"あーわかる!"ってことや、大学に入ってからマンハッタン計画に参画すること、そして教授になり世界各地で知ったことや、趣味のボンゴの話、とさまざまな角度のファインマンを見せられる。
でも逸話はいろいろだけれども、ファインマンらしさは常に一貫している。それは"素直であること"である。対象がボンゴだろうと、日本だろうと、物理だろうと、絵だろうと、常にファインマンは素直で、まっすぐに対象に向き合っている。真正面から向き合っているのだ。素直に、真正面に、真っ正直に。
それはファインマン自身もわかっていて、最後のスピーチでも"素直であれ"といっている。それは簡単なようでとても難しい。でもそれをやってのけた結果がノーベル賞なのだろうなと感じた。俺も真っ正直とは言えないながらも少しは素直になろう。。。