ミレイ「オフィーリア」

ミレイ














 日経最終面(文化面)の右上では毎日、有名な絵画を紹介するコーナーがある。僕の知っている有名な画家や絵のときにしか見ないコーナー。確か月曜日の日経の朝刊だったと思う。僕はその日のそのコーナーを見た瞬間に心を奪われました。それが題にあるミレイの「オフィーリア」(クリックで大表示)シェイクスピアの傑作「ハムレット」の悲劇のヒロイン・オフィーリアが死を遂げたシーンを描いたものだ。
 写実的な森の風景に浮かぶオフィーリア。オフィーリア自身も写実的に描かれているが、幻想的な不自然さを感じさせる。確かにオフィーリアは死んでいる。青ざめ、悲劇的な表情をしているにもかかわらず、何かを見つめているような目、半開きの口、何かを抱きしめようとしているかの手や、宙に浮いているようで透き通って見える服などすべてが官能的でいて、すべてを超えた美を感じさせる。
 日経の白黒で小さい絵にもかかわらず、圧倒的な表現力で僕の心をつかんでしまった。美術館に見に行きたい!と思ったが、ロンドンの美術館にあるらしい。いつか日本で特別展でもしないだろうか。
 ミレイという画家を恥ずかしながら知らなかったが、これを期に日本の美術館でミレイの絵を置いているところを探そうかと思う。
 ちなみにこの絵について調べているとき、面白いページを見つけたので紹介しておく。テレビ東京「美の巨人たち」