「スーパーサイズ・ミー」 2004年 アメリカ

スーパーサイズ・ミー [DVD]

スーパーサイズ・ミー [DVD]

 前々から気になっていたし、映画見に行きたかったけど、なぜか見にいけなかった(アメリカ行ってたときだったからかな?)この映画。マジで面白かったです。
 ユーモアのあるドキュメンタリーって大好き。しかも、ただユーモアだけでなく、社会に警鐘鳴らすようなドキュメンタリーが好き。というかそのほうが逆に現状の悲惨さが浮き出る気がするんです。
 この映画も、「一ヶ月マクドしか食わなければどうなるのか?」というバカ企画。でも、そこから学校給食、児童への刷り込み、糖分・脂肪分の中毒性、アメリカの食品・外食産業の裏側をまじまじと被実験者・監督スパーロックの肝臓を通してみることができます。

 あらすじ
 十代で肥満児の少女2人が、"肥満になったのは、ファーストフードのせいである"として訴え出た。そんな訴えを見た監督スパーロックは、1ヶ月間マクドナルドだけで生活しようと試みる。ルールは、
マクドナルドに売っているもの以外は口にしない。
・すべてのマクドナルドの商品を最低1度は口にする。
・きちんと3食食う。
・「スーパーサイズ(S・M・Lの次)はいかがですか?」と聞かれたら必ず食べる。
というもの。
 3人の医師に健康診断を受け、健康体であることを確認した後、実験開始。しかし1っ習慣もしないうちに医師も想像しないほどの影響が現れ始めた…

 <ここからネタバレ!!>
 いや、この映画怖いですよ。マジで。そしていろいろなことを考えさせます。特に怖いのが子供の誘い込み。これって実は日本マクドナルドも同じ戦略で日本に浸透させたんですよね。日本マクドナルド創始者藤田田はこういいました。
 「人間、6才までに口にしたものは一生口にするものだ」
 そういって、まだなじみのなかったファーストフードを子供たちに食べさせたんですよね。そして今ではみんな当たり前のように食べている。まさに戦略どおり。マクドナルドは確かに子供の誘い込みって懸命にやってますよね。僕も誕生日会をしたか、友達のマクドでの誕生日に行ったかどっちか忘れたけど、誕生日会の記憶がありますもんね。
 でも、なぜかこの映画を見た次の日に俺はモスバーガーに行ってしまいました。だっておいしいもん。たまにはいいでしょたまには。てか、逆に栄養士が口をそろえて「ファーストフードはくっちゃだめ!!」って言ってたけど、そこまで言わなくてもとも思った。別にファーストフードが体に悪いとしても、別にファーストフードだけが食品の中で唯一悪い食べ物ってわけでもないし、要は「これは体に悪いものだよ、食べ過ぎちゃいけないよ」ってことがわかってればいいだろう。ファーストフードに限らず、いろんなものを満遍なく食べなさいと。どんなにいい物だって、1ヶ月も食ってりゃさすがに体壊すでしょ。それと同じ。
 てかアメリカの食堂ひどすぎ。あんなの意味ないっしょ。アメリカの食品業界の強さっていうか、アメリカって業界中心主義の凄さを感じた。別に食品業界に限らずね。でも、こうしてみると日本っていいなと思いますね。日本の給食制度ってすぐれているんだなぁ、と思います。特に「食育」なんて概念があるのがすばらしい。やっぱりこの映画を見て思ったことは、「子供は大人を見て育つ、大人は子供に"これが正しいんだ"ということを見せなければならない」ということ。特に食べ物は大人が作って、一緒に食べる。「見せて育てる」ってのが大事だなと感じました。