〜ある病室での出来事〜

 それは彼女が見舞いにきていたときの出来事。病室ではいつもと同じ時間が流れている。僕は今相手がいるがほかの患者は、今は訪問者がいなく、思い思いの時間をすごしている。これはそんなときにやってきた看護婦Aさんによってもたらされた出来事である。


看護婦A「Bさん。調子はどうですか?」
患者B「ええ、おかげさまで、調子はいいです」
看護婦A「それはよかったです。リハビリはちゃんとしていますか?」
患者B「ええ、していますよ。」
看護婦A「リハビリは大事ですからねー。片足上げとか、ひざ曲げとか、おしりすぼめとかしてくださいねー。」
 お、お、おしりすぼめ??なんだその淫靡な響きのする単語は?

<コソコソと>僕「お、おい!聞いたか?おしりすぼめってなんだよ?」
彼女「何それ〜?」

 と2人して笑いがこみ上げてくるのをこらえていた。そして、看護婦AはBさんの診察を終え、患者Cさんへと向かう。

看護婦A「Cさーん。調子はどうですか?」
患者C「ちょっと腰が痛いですねー」
看護婦A「あー、本当ですかー。筋トレをしないといけないですね、おしりすぼめとかしてます?
僕&彼女「ブフー!!くっくっく。」
 だめだ、笑いがこらえられない。しかし、本人たちはいたって真剣に"おしりすぼめ"なる単語を使っている。ここで笑うわけにはいかない。さらに看護婦は患者Dへと向かう。

看護婦A「Dさーん。いかがですかー」
患者D「うーん。しんどいのう」
看護婦A「あー、本当。おじいちゃんもしんどいと思うけれども、がんばらないとだめよー」
患者D「うーん。それはわかっとるんだけどのー」
看護婦A「リハビリはちゃんとしなきゃ、片足上げとか、おしりすぼめとか
僕&彼女「ありえん!(大爆笑!)」
 ありえない。いくら3人とも腰が悪いとは言え、なんで3人中3人とも"おしりすぼめ"なるリハビリが課せられているんだ!?"おしりすぼめ"ってのはそんなにメジャーなエクササイズなのか!?そう思っていると看護婦Aは僕の診察にやってきた。

看護婦A「yasyasさーん。調子はいかがですかー?」
僕「あっ、はい。調子はいいですよ。」
看護婦A「よかったですねー。手足の痺れとかないですか?」
僕「ないです。元気ですよー」
看護婦A「はーい。わかりましたー」
 無事ふつーに終わったわけですが、横を見ると彼女がジーっと僕のほうを見ています。

僕「なんだよ?」
彼女「yasyasは"おしりすぼめ"しないの?」
僕「するか!俺は鎖骨だぞ!?」
 なぜか彼女は残念そうな顔をしていました。